いつもとなりにはキミがいた
インタンホンの音がリビングに響いた。
「ちょっと手離されへんからミホ出て〜」
そしてソファーから立ち上がってインタンホンを見ると
シュウ君が立っていた。
「お母さん、シュウ君や。ちょっと出てくる!!!!」
椅子にかけてた薄いカーディガンを羽織って階段をおりる。
「ミホ、ごめんな急に。 ちょっと近くおったから寄ってん。元気にしてた?」
シュウ君と会うのはあのサッカーの試合が最後やったからずいぶん久しぶりやった。
「元気やで♪シュウ君も元気そうで良かったわ。 はよ中入って♪」
「あ、ううん。今日はいいわ、すぐ終わる用やし。」
シュウ君はそう言って、限界のドアを開けようとするうちの手を掴んだ。