いつもとなりにはキミがいた

いざ玄関を出ると、何一つ変わったとこもない雄ちゃんの家がある。



一つゆっくり深呼吸をして震える手でインタンホンを押した。



「‥、ミホちゃん。ちょっと待っててね」



「‥‥ｺﾞｸｯ」



唾を飲み込み静かに玄関の前に立っていた。




「ミホちゃん、シュウから聞いたんよな？」



「うん‥、」



雄ちゃんは？って聞きたいのに言葉にならない。



「雄砂、骨折よりも酷い、靭帯損傷って言うねんて。こんなことになったのはほんまに誰のせいでもないんよ、でも‥シュウがさっき来てくれたのに、シュウ怪我の具合聞いたら帰ってしまってん。」



‥靭帯損傷(ジンタイソンショウ)、サッカー選手によくある怪我で、酷い場合は選手生命も危うまれる怪我。