いつもとなりにはキミがいた


「ほんまにー?!うちも1組やでぇ♪」



「やったー!どれどれ?‥‥てか操の苗字って何?」



「おぎはらー♪」



「うちの次やんっ!あ、ほんまやあった!」



「やろ??」



1年1組2番 荻原 操



と書かれていた。



そしてクラス発表の紙から目を離そうとした瞬間、あたしは目を疑ってしまった。



1年1組10番 空場詩歌



――しいちゃん。



6年の途中から姿を消した、しいちゃん。



噂だけが広まった。



不登校、転校、金髪で歩いていた、タバコを吸っていた、柄が悪そうな中高生と付き合ってるだの。



正直、クラスが離れてからお互い話さなくなったし



きっと、友達なんてこんなもんなんだ。とこの時は思っていた。
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