いつもとなりにはキミがいた
あたしが下を向こうとして
目線を下にさげた時にようやく気ずいた。
雄ちゃんは、香織先輩の荷物を軽そうに肩にかけていた。
そう、本当に自然で
あたりまえのように。
「なんや〜ミホちゃんと雄砂って幼なじみなんやっ!
あ、ミホちゃん‥‥‘私の彼氏やねん、雄砂。」
なんて、言うんやもん。
あたしの中で何かが 音を立てて崩れ落ちた。
あたしは何も言えなかった。
その異変に気ずいてくれたのは ミナコだった。
「えー、先輩そんなカッコイイ彼氏おったんですか?! いいな〜いいな〜♪ あ、ミホちゃん、ちょっと買い物付き合ってくれへん?」
あたしはコクっと頷いた。
そして、ココロの中で
ミナコに‘ありがとう’と呟いた。