この青空に
「急げ!早く出ろ」             慌ただしいな。もうそんな近くに来てるのか?何故気がつかなかった?            「ナクタ甲の三ヶ世か。貴様もさったと出ろ」            たかが指揮官ごときが俺に指図とはな。まぁいい、それよりも聞くことだけ聞いておくか               「何故今まで気がつかなかった。皆様雁首そろえて居眠りですか?」             さも気にしていないかのように表情を作ってこちらを見て口を開いた。            「敵は恐らくステルスを使用している。この距離になるまで気付かれない程のな」                  なるほど、となると姿を消すだけのステルスではない。それ程の技術をうち以外で扱えるとなると…。                    「まんまとラジエイスにやられたわけだ」              うちとほぼ対等といってもいいくらいの技術力を保有する唯一の軍。ここまで好戦的になったことはないが、『新兵器が完成したのを機に』ってところか。                             「違う、敵はアメリカ軍だ。」                   「は?」       ちょっと待て何で今更アメリカなんだ?数年前ならまだしもいまじゃ完全に弱小国の一つだろう。しかも、アメリカに新しく兵器を開発するようや資源や資金もないはずだ。いや、そんなことより、今更国外からの攻撃だと?                    「偉いさんがたの判断は何だ?」                  「私は知らんよ。ただ早々に出撃させろとの命を受けただけだ。」              馬鹿かこいつは。くそったれ、とりあえず一掃してから考えるか。
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