時を越えて ~約束~




「え~、これから出発するわけだが、いまからくじを引いてもらう。そのくじにはエリアの番号が振ってあるからな。で、くじを引くのは男子でも女子でもかまわん。まぁ、話し合って決めてくれ。それと今回の林間学校の目的だが、人間関係の学習だ。グループでいる時の協調性も大事だがふたりでいる時は自己主張も大事だ。男女で組む理由は、同性だとある程度は言葉がなくても相手のことを分かることができるが、異性だとちゃんとコミュニケーションをとらないと伝わらないからだ。」


…そんな理由があったのか。てっきり、面白いからだと思ってた。てか、話し長いし。



「と言うのは建前で、ぶっちゃけ面白いからな!!ま、せいぜい楽しめ。
 さぁ、くじは早い者勝ちだからな。どっちが引くか決まったペアから引きに来い。」




…結局、面白いからかよ!!


どっちがくじ引くんだろう。水城が引くかな・・・





「うちら14番だったぁ。花鈴は?」


柚妃が走ってきた。



「まだ引いてないよ。水城が引くかもしんないし。」

「陸人絶対引かなそうだけど。―あっ。一樹が陸人連れてこっち来てるよ。」







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