時を越えて ~約束~
「ねえ花鈴チャン。あと俺たちだけだね。」
「そうね。
…その花鈴チャンって言うの、やめてくれない?胸糞悪いんだけど。」
「クスッ。やっと本性出したのか。ここまで長かったよ。
じゃあ、なんて呼べばいいのかな。」
「あんたも本性出したのね。
私が呼び方決めても、絶対呼ばないでしょ。好きなように呼べば。」
「あっそ。わかってんじゃん。
知ってると思うけど、俺、お前のこと大嫌いだから。まあ、この一週間は楽しみだけどね。お前を苦しませてやるよ。」
「あんたに言われるまでもなく、私もあんたが大嫌い。苦しませられるもんならやってみるといいわ。ただし、私もあんたに苦痛を与えるつもりだから。」
「どうぞ。ご自由に。」
本当に、むかつく。
「おーい。水城、早瀬、そろそろ着くぞ。」
担任の声が聞こえる。
これから、ヤツと二人で過ごす一週間が始まる。
絶対に負けたりしない。