時を越えて ~約束~



蘇るあの日々。

死にたいと思ったことはなかった。

だけど!!

私以外が傷つく姿を見るのは、どんなに罵られたり殴られたりすることよりも辛かった。



「あの時も死にたいなんて思ったことないから。」

冷たく、声の震えを抑えて言った。


「そうなんだ。花鈴は血も涙もないのか。」

「何故?」

「だって、自分の大切な人が自分のせいで傷ついてるのに死にたくならないなんて。驚きだね。」


本当は、泣き喚きたかった。もうやめてと心はズタズタだった。

それでも耐え抜いたんだ。今更、とやかく言われたくない。


「あんたに何が分かるの。
 …私昼食いらないから。」

「あっそ。俺も食べなきゃすぐ死ぬって訳じゃないからいいよ。
 …じゃあまた後で。」


後でまた会わなきゃいけないなんて。

神様はなんて残酷なんだろう。
なにも、明日の誕生日に憎んでる奴と二人っきりにしなくてもいいのに。



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