時を越えて ~約束~
ビックリした・・!!
誰とも話せないとなると、夢から醒めるのをただ待つしかない。
仕方ないから、さっきの綺麗な人たちの声が聞こえる範囲内に座った。
・・・それにしても、なんか落ち着く場所だなぁ。
こんなところ、来たことないしあの人たちも知らないのに。
ボーっとしてたら、話し声が聞こえてきた。
ここには不思議なことにあの男女しか居ないから、この声はあの男女の話し声だろう。
『瑠璃。君はもうすぐ誕生日だろう?何か欲しい物はないのか?』
『ないわ。しいて言うなら、貴方と共に歩める未来かしら。…琥珀。私はね、貴方が居たからここまで生きてこられたのかもしれないわ。』
どうやら、二人は恋人同士のようで、美男子のほうは琥珀。美女のほうは瑠璃というらしい。
『何を言っているんだい。僕のほうこそ瑠璃が居なくては生きていけないよ。・・・安心して。嫌と言っても離すつもりはまったくないから。』
『ありがとう。』
そういうと瑠璃は柔らかく微笑んだ。