時を越えて ~約束~
『約束を守りたかったの。とても大事な約束だったから。どんなことをしても、叶えたい約束だったの。でもその約束を守るには禁術を行うことが必要不可欠だったの。ごめんなさい。禁術を使えば来世の自分に迷惑がかかることは分かっていたのに。
だけど、わたしはあなたを乗っ取ったりしたい訳じゃないの。それだけは分かってほしい。』
瑠璃はとても切実に訴えた。
不思議と疑う気にはなれなかった。
「そうなんだ。その約束は恋人としたの?」
『そうよ。彼も能力持ってたから。彼の名前は琥珀。』
琥珀と言ったときの瑠璃はとても愛しそうだった。
「ひとつ、質問してもいい?」
『もちろん。』
「どんな約束をしたの?」
『それは
もう一度会うこと。』