時を越えて ~約束~



『あなたはあなただということ。あなたは私じゃないから。私は琥珀を愛していたけど、あなたに琥珀の生まれ変わりを愛してなんて言わない。あなたはあなたの生き方をしてほしいの。・・・勝手よね。こうして、本来ならばありえないことをしているのにそれでもあなたでいてほしいなんて。』

「分かった。でもなんで、私が私じゃなくなるかもしれないの?私は私だっていうことは分かっているつもりだけど…。」

『私、瑠璃の記憶を瑠璃の目を通して見るから、自分の気持ちと錯覚しないようによ。勝手でごめんね。』

「いいって。質問いい?」

『ええ。なに?』

「琥珀も記憶を持ってるんだよね?もし、今までに会ってたら、私が瑠璃の生まれ変わりだって分かってたの?」

『分かってないわ。覚醒しないと、分からないようになってるから。』

「そっか。」



・・・少しの沈黙。


今までの漠然とした感覚の正体が分かったような気がした。


覚えてないけど、目覚めると必ず違和感を感じた夢はこれからのことを暗示していたんだろう。




―――瑠璃が少し寂しそうに話し出した。


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