時を越えて ~約束~



「お前、かなり残念だよな。顔はかわいいのにあんな地味なやつと仲良くして。…知ってるか?他の女子はみんなお前が嫌いなんだと。なぜかあの地味な花鈴の悪口を言う奴はいない。むしろ、俺たちに花鈴をいじめるのはやめろって言ってくるからな。でもな、他の女子はお前がいじめられてることにはとっくに気付いてるんだよ。」



「な・なんで・・・」



「他の女子は花鈴をいじめるのはやめろって言うけど、お前のことはいじめてくれって言ってんだよ。…女はコエーよ。」




嘲笑うように男子生徒は言った。


そのとき、柚妃はただただ動揺していた。



教室の外でその話を聞いていた花鈴も固まっていた。





・・・俺は、そのとき影で見ていたけど、正直どうでもよかったんだ。

柚妃とは幼馴染だから仲が悪いってことはなかったけど。

俺は花鈴を許せないから。

だから、そんな花鈴と仲良くしてる柚妃なんてなんでもよかったんだ。




-――今思うと、かなり酷いと思う。柚妃は俺の復讐に利用する必要はなかったんだ。



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