刻の無い少女



廊下の左右を見渡してみるが


左も右も果てなく続いていた。






どちらも人の気配はしない。




どっちに行こうかな










左…に行ってみようかな。







鵯は廊下を左に向かって進もうとして








ドッンと










今、自分の着ている白い小袖の裾を踏んで床に勢い良く


倒れた…。












< 31 / 143 >

この作品をシェア

pagetop