刻の無い少女




庭を見せた鵯の反応は好感触だった。





片時も目を離さない。




庭へとおりて咲いている花たちをひとつひとつ説明した。




鵯はたどたどしく花たちに触れていた。



だが、途中から鵯の視線は一点に集中し始めた。







少し高いその場に

咲き誇った

垂れ桜







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