刻の無い少女



「虚?」


下から顔を覗き込む鵯の頭を撫でて、暗い気持ちをもみ消した。




ここにいるだけで、いいんだ…何をそんなに贅沢な事を望んでいるのだろうか……。




ここにいるだけで











いいんだ……。






どう思われていても














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