刻の無い少女


もちろん、
小さな呟きは鵯の耳には聞こえない。




「ときなしってなんですか?」


「知りたい?」

と雅娜という人は、意地悪そうな笑みを浮かべた。



なんで笑顔になるの?

何か楽しいことでもあったの?



「はい。」



ほぼ即答で答える。




「う~ん。





教えない。」






「えっ…。」








< 97 / 143 >

この作品をシェア

pagetop