写真を撮って
再び、河川敷にて
*…*…*
「おにーさーん!」
カンカン照りの夏の日差しの中を駆ける。
視線の先には、私に手を振る、愛しい人。
「……暑いねー……」
「ふふ、私ジュース買ってきたよ」
「あービール飲みたい」
「高校生がお酒買えるわけないでしょ!」
「うそうそ。……ありがとう」
ぐびぐびとサイダーを飲むおにーさんの横で、私はまだ新しいカメラをカバンから取り出した。
おにーさんからの初めてのプレゼント。
そして一枚写真を取り出す。
おにーさんにどうしても見て欲しいもの。
「ねえ、これ、私の最高傑作」
そう言っておにーさんに写真を差し出した。
「………確かにうまいね」
「でしょ!?だからそれあげる!また冷蔵庫に貼ってよ」
「……僕の冷蔵庫、そろそろ写真まみれなんですけど」
そう言いながらもちゃんと受け取ってくれる。
「じゃあ、おにーさんの誕生日プレゼントは写真立てに決定ね!」
私がそう言うと、おにーさんはけらけら笑った。