埋蔵金みーっけた。
じゃあ、帰るね、と


立ちあがって扉に手を掛けようと


すると。



「・・何、帰れると思ってんの?」


一段と低い声で、後ろから有に言われた。


「え、帰っちゃいけないの?」


おかしいな、あたし有のこと怒らせたっ?


有は返事をしないで、窓のカーテンを全部


閉めた。  



「・・母さんはパート行ったから」


「へえぇー」


「・・俺暇なんだよね、暇つぶし付き合って」
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