埋蔵金みーっけた。
「麻由ちゃん! おはよー」


「おはよ、未久」


「自転車の分速、遅くない?
俺の歩く速度より遅いかもよ?」


「いんですよ、そういう風に漕いでるんですから」


何故かやっぱり毒舌な有に、麻由が


べー、と舌を出した。


「まあまあ。 で、開けよう?
木箱」


「あ、待って自転車置いてくる」



麻由が自転車を置いて戻ってくると、


数メートル先の土管を指差した。


「あそこに座って開ければいいじゃん」


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