愛と涙、そして知るだろう。
自分の心臓に手を当てる。
落ち着こうとしているのに、うるさく脈打つ、心臓。
美波の答えを聞くのが、こんなにも怖いのに・・・。
その場を動こうとしない自分がいる。
そして、もう1度2人に目を向ける。
「ッ・・・!!」
美波を抱きしめている涼。
涼の背中に手を回している美波。
いくら動揺している私でもわかる。
『2人は付き合ったんだ・・・。』
その瞬間、涙が私の頬を伝う。
私は、走り出した。
・・・はずだった。
なのに・・・。
動かない体。
体に伝わる太陽じゃない温かさ。