愛と涙、そして知るだろう。
「「お疲れ様でしたッ!!!」」
額に汗を浮かべ、涼が走ってくる。
「5分で着替えるから待ってて。」
「うん。急がなくていいよ。」
急いで更衣室に向かう涼の背中に、
思わず胸がキュンとなる。
こうして、私達は毎日一緒に帰っている。
もちろん登校も一緒。
別に付き合ってるわけではない。
でも、幼馴染だから・・・。
みんなには、
「好きな人と毎日一緒に、登下校できるとか羨ましい!!」
って言われるけど、
私には、近くに居ても、
手を握り合えないその距離がもどかしい。