愛と涙、そして知るだろう。
キーンコーンカーンコーン......
そして、放課後になった。
私の中での決断は、もうとっくに決まっていた。
『涼と美波を応援する。』
『康平の愛は、迷いがあるうちは受け取らない。』
やっぱり、私は想いを伝えることはできない。
涼も美波も傷つけたくない。
好きな人の幸せが私の幸せだから。
康平にはあいまいな気持ちで応えたくない。
きちんと向き合いたいから。
決意を固めたその時・・・。
「結羽・・・。」
真剣な表情で話しかけてきた美波。
「ん??どうしたー?」
「話あるから屋上行かない?」」
「うん。」
この時の私は、なんとも思っていなかった。
もっと早く私が決意を決めていたら・・・。
涼も美波も、康平も、
そして自分自身も・・・。
傷つけることはなかったのかな??