愛と涙、そして知るだろう。
美波を傷つけてしまった日と同じように、
フェンスにすがる。
でも、今日は絶対に傷つけたくない。
こんな大切な友達をもう傷つけたくないよ。
「美波、私、彼氏が居るっていう話嘘だったの。」
びっくりしたように目を見開く美波。
「ほんとのこというと、涼が好きだった。」
今なら言える本当の気持ち。
「でも、涼と美波には幸せになってほしいから、気持ちを悟られないように、嘘をついたの。」
だんだん涙で視界がぼやけていく。
「嘘ついててごめんね。」
「だったら、私は涼とわか「それだけはやめて!!」」
私は美波の言葉を遮った。
「美波は涼と幸せにならなきゃダメなのッ!!私のぶんまで、涼を愛して?」
コクリとうなずく美波。
美波の目からも、涙が溢れている。
「結羽、ごめんね。私全然知らなくて、ひどいこと言っちゃって・・・。」
「大丈夫だよ。それから、もう1つ・・・。私ともう1度親友で居てくれる?」
「当たり前でしょ!!結羽~ッ!!」
2人で抱き合って泣く。