愛と涙、そして知るだろう。

塾なんて嘘。


本当はこれ以上、涼の顔を見てられなかった。




ずっと、自分に嘘をついてきた。

ちゃんと、わかってた。


美波を見つめる涼の目が愛おしそうだったことに。



ただ、見て見ぬふりをしてただけ。

どこかで、否定している自分がいた。





『だって美波は、私の親友だから・・・。』




高校に入学して、初めて話かけてくれたのが美波だった。

初めて見たときはその美しさに、驚いた。



背が高くて、スタイルの良い体型。

整った顔立ち。



まさに、

“美波”

と言う名前がぴったりの女の子。





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