愛と涙、そして知るだろう。
え、、、??
涼は、私と兄弟だったってこと知ってたの?
「中3の俺らの卒業式の日。俺、母さんと父さんの会話聞いたんだ。」
「え・・・?」
「結羽が、答辞を読んだ日の夜・・・。」
たしかに、生徒会長だった私は、
あの日、卒業生を代表して答辞を読んだ。
「『結羽ちゃんが人前で話すのが得意なのはあなた譲りね。』って、母さんが父さんに話していたのを。」
「最初はなんのこと言ってんだろって思ったぜ。」
「うん。」
「でも......。俺が聞いたら、父さんは素直に俺と結羽が兄弟だってことを言った。」
「うん。」
「そこは優しい嘘つけって感じだよな(笑)」
涼、目が笑ってないよ、、、。
「涼・・・。」
涼は私が知るもっと前から知ってたんだね。
涼には私がどういうふうに見えてたのかな?
「あのさ、結羽・・・。」
急に真剣になった涼の顔。