spiral"alive"Ⅱ
誰かが死ぬくらいなら
俺一人が犠牲になればいい
「つうか、そんなボロボロのくせに生意気な事言ってんな。お前にはな、悠里を守るっていう一番重要な役割があんだよ。」
「「!?」」
俺は言葉が詰まった。
牧野の言葉が、重くのしかかる。
「俺はすんげー不本意だけど、認めた訳でもないけど…悠里を幸せに出来んのは、お前だけなんだよ。だから…。」
意識が薄れていく。
保っていた瞼も、次第に閉じていく。
「悠里を頼むな、空岡?」
「牧、野…?」
チラリと振り向いた牧野の顔を見た瞬間
俺は意識を手放した。