spiral"alive"Ⅱ
声に振り返ると、そこに居た人物は…
「…海。」
間違い無く、海だった。
「お前が俺の対戦相手?」
「あぁ。炎鬼を探して俺を倒せば、めでたくお前の勝ちだ。」
余裕綽々に笑う海に
俺も少し笑みを浮かべた。
「サンキューな、炎鬼。」
『は?』炎鬼の声が聞こえる。
「対戦相手に海を選んでくれてさ…。おかげでーー」
俺は側に突き刺さっていた剣を抜いて、一気に間合いをつめた。
「!」海も剣を抜き、俺の剣を受け止める。
「おかげで…遠慮無く本気で殺れる。」
ハハッ、炎鬼の笑い声が聞こえた。
『試練…開始だ。』