spiral"alive"Ⅱ
似て非なる者
どこまで続いているか分からない、暗い空間
そこに咲いている一本の桜の木の上に、京介ーー炎鬼は下の様子を窺っていた。
『様子はどうだ?』
声に反応した時には、その人物は炎鬼の隣に姿を現していた。
『あんたか…龍閃架。』
榛名ーー龍閃架も下の様子を窺う。
『こんな所来てさ…兄貴の方は大丈夫な訳?』
『今のアイツじゃ、オレが居ようが居まいが変わらない。
アイツ自身が変わらなければ、必ず負ける。』
ハァ、と炎鬼は溜め息を吐いた。
つまり、兄貴の方も壁にぶち当たってる訳ね…
『で、ソッチは?』
『見ての通りだよ。』