幸せの見つけかた
「…子ども? ……俺一人っ子だから… 2〜3人は欲しいかなと思うけど…。」



なんで急に、子どもなんだよ。





「知ってると思うけど、私、43なの。子どもを産める可能性は、まだあるけど…。あなたの望みは叶えてあげられないかもしれない。」



「そんなの!」



近づいた俺の胸を、香織さんはそっと押した。





「良平くんは、まだ30でしょ? これからなの。 歳の近いパートナーを見つけて、家庭を作って、父親になって。これからの人生を、楽しんで欲しい。」



「だから、それを香織さんと…」



「ううん。そこにいるのは、私じゃない方がいいの。良平くんには、幸せになって欲しいから。」







幸せ…





ここにも、相手の幸せを願って、身を引こうとしてる人がいる。







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