幸せの見つけかた
公園には1組の親子がいて、走ってた子どもが転んでしまった。



泣きながら立ち上がる男の子を、母親がなだめてた。





「俺が昔、ここで転んだ時、香織さんは絆創膏貼ってくれたよね?」






「…えっ?」



彼女がゆっくりと、俺を見た。




「この前香織さんが、昔ここで子どもと遊んだって言ってたじゃん。あれって… 俺だよ。」





「うそ… でしょ?…」




「確か25年くらい前で、俺…5歳くらいだったと思うけど。 ここで、お姉ちゃんと遊んでたのは、はっきり覚えてる。」



ポケットに手を入れ、中の物を探す。



「もしかしてと思って、実家のガラクタあさってたら、こんなの出てきた。」



取りだしたのは、小さくたたんだ画用紙。






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