幸せの見つけかた
次の日、哲也に言ってみようかと思ったが、信じてもらえるわけないし。



結局、誰にも言わなかった。



そして定時に仕事を終え、自宅に戻った。






「うーん…。」



ヤカンの前に立ち、腕組みする。




やっぱ、夢だったんじゃねーか?




だけど… どうしても気になる。





 『カンカン』



箸でヤカンを叩いた。



するとヤカンはコトコトと震えだし、そそぎ口に頭が見えてきた。




やっぱ…夢じゃないんだ。





「こんばんは、良平さま。」



出てきた二宮は、ニッコリ微笑んだ。










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