幸せの見つけかた
『カンカン』




家に帰ると、すぐにヤカンを叩いた。




「あれ?良平さま、まだスーツ姿ですか?」



二宮は出てくるなり、そう言った。




「ちょっと飲み会で遅くなったんだよ。」



「そうですか。今日もご覧になりますか?」



「だから呼んだんだろ。」




「…なんだかイラつかれてますね。嫌なことでもあったんですか?」





「…別に。」




俺はサッサとリモコンを掴み、10番を押した。







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