幸せの見つけかた
「じゃあまた、コンパするか!傷心の良平くんのために。」




約束通りおごってもらい、会社に向かって歩く。




「別にいいよ。てか、お互い30になって、さすがにコンパは厳しいんじゃね?」



「関係ねーよ。そのうち企画すっから。それまで寂しかったら、僕の胸でお泣きなさい…」



「ククッ…。気持ち悪りーよ。」



両手を広げて近づいてくる哲也の胸を、笑いながら押し返した。





なんだかんだ言っても、心配してくれてんだよな。




サンキュー…。






「哲也はまだ、彼女いねーのかよ。」



「俺? 俺は…… いいじゃん!」




飲み会でも明るく盛り上げてくれる哲也は、けっこうモテる。



でも元カノの事を引きずってて、新しい彼女を作れないでいる。



軽そうに見えて一途なんだな、実は。






こいつは… 本当の愛ってものを、知ってるんだろうか。





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