幸せの見つけかた
その声の主は、若い女性職員で


たしか… 岡田里奈という子だった。





「佐藤さんが、ここまで私たちの事を考えてくれたんですから…。私たちも精一杯やってみましょうよ!」


岡田さんが立ちあがって、みんなに声をかける。






「…だな。やれるだけ、やってみっか!」



リーダー的存在の男性職員がそう言うと、他のみんなも笑ってくれた。





これって…OKってこと?




「ちゃんと明日、約束取り付けてこいよ、佐藤!」



「はい、がんばります!」



俺の大きな返事に、みんなが一斉に笑った。





そして解散した後、岡田さんが駆け寄ってきた。




「佐藤さん、私たちのために、こんな事考えてくれて… 嬉しいです!」



「いや、勝負は明日なんだけど…。 でも岡田さんが賛成してくれて助かったよ、ありがとう。」




「名前、覚えててくれたんですか? 嬉しい! 明日頑張って下さいね!」



「あぁ。」



俺が頷くと、「キャッ!」と跳ねるようにして、彼女は走って行った。







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