カミレンジャー!
 結果から言おう。


 カミレンジャーは敗れた。


 滑り台が強かったわけじゃない、カミレンジャーが弱かったのだ。


 全身タイツを身につけて負ける姿はこの上なく情けなかった。


 何より滑り台に負けるのがいやだった・・・。


「くそッ・・・こうなったら最終兵器だ。ブルー。イエロー。カミレンロボを出すぞ!!」


 やっぱりあったんだ・・・巨大ロボット。


「はい!ブルー。こっちです。」


 イエローにつられてやってきたのは、駐車場に止めてあったカミレンスーパーカー。


「あの、いったいこれでどうしろと?」


「上・上・右・下・左・スタートです!」


 どこを!?


「いいから、滑り台は待ってくれないぞ!!」


 やっぱり、レッドも『滑り台』と思っているんじゃないか!?


「ここは私たちが時間を稼ぎますから、早くブルー。グリーンがいない今、パイロット資格のあるあなただけが頼りなのです!?」


「分かりましたよ。一応やるだけやってみます。」


 それより、みんな。この間まで100歳を越える老人に運転やらナンやらを任せていたんだな・・・


 青山は運転席に乗ると、エンジンをかけ、他に動かすものもないため、ギアを先ほど言われたとおり、上・上・右・下・左・と動かし、スタートの代わりにアクセルを踏んだ。


 結果。
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