perfume
―――放課。
『さっきのこと、説明して!』
隣の男子がびっくりしたような目をしている。
『だから、本気で吉田のことが好きらしいよ、って』
…好きらしい?
ふっ、意味わからないね。
『また遊びかなんかでしょ?私はまだ、振られたばっかりで病んでるの!いい加減にしてって言っといて』
『やだよ!何で俺が言わなきゃいけねーんだよ?』
『それは…『あっ、大輝!ちょっとこっち来いよ』
えっ!ここで橋本登場!!??
『…おはよ』
橋本、相変わらずクール。
つーか、顔真っ赤だし。
『あ…ぉはょぅ…』
何か気まずい空気。
『じゃっ☆後はお二人さんで!』
そう言って男子は消えていった。
『…じゃあ』
何事もなかったかのように
去っていこうとする橋本。
やっぱ、冗談だったんだ。
私の心の奥の何かが動いた気がした。