あやめ【短編】
私は恐怖で震える身体が、鉄くずにあたると音をたてて鉄くずが崩れた。


男の子の目は私の方へ向けられた。


鋭い目付きで私を睨みつける。







「………っ!!」




目と目が合った瞬間、私は後ろへ戻ろうとした。


プツン…





その時、ランドセルについていたヒヨコのキーホルダーがフェンスに引っ掛かり、とれた。


私はそんなのを気にせずに必死に逃げた。



人が殺されるところを見てしまった。




あの男の子は誰?




怖い…



路地から商店街を抜けて石階段を降りようと足を踏み出した瞬間…









私は足を踏み外した……………







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