あやめ【短編】
どこにいるの?


















――――――…………



「今日も…星が綺麗だな。」





真っ暗な部屋で、優作は静かに窓を開けた。





『寂しくないよ。』








「彩芽…俺は…寂しいよ。」





逢いたい。


逢いたい。








どんなに想っても、君にこの手は届かない。


この汚れた手で…君に触れることさえ赦されないんだ。





「ごめん…彩芽……」







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