嘘つき。


反応を示した優衛。


「そうなんだ…でもあそこ、いつも楽しそうな子供の笑い声が聞こえるよね」


「……っうん!そうなの!すごく楽しいんだよ」


祈沙は、みるみるうちに表情を明るくしていった。


……嬉しいんだな。

いつもそれを誰かに話すと、同情され、白い目で見られていたから…

同情でもなんでもない。

祈沙は、祈沙の居場所を認められて嬉しいんだ。


「……さく…ら…」


隣で小さな声が聞こえた。



< 24 / 34 >

この作品をシェア

pagetop