嘘つき。


一つ、溜め息をついた。


「祈沙はな。こう見えて怪力なんだよ」


………

………

………


沈黙が…こんなにつらいだなんて…


「ぶふっ」


郁哉くんは吹き出した。

優衛くんも、窓を見ながら心なしか口元が緩んでいた。


「祈沙ちゃん……ナイスキャラ!…ぶふ…」


笑いながら郁哉くんは親指を立てた。


…怪力…って。
そんな言い方はないと思う…



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