にゃんころ話
今日は
この
ダンボールの中で
寝る事にした。



冷たい。




けれど、

よく
眠れそうだ。


目を閉じる。





「…」



「…」



「…にゃんころ…」











夢を見た。









にゃんころ…








俺は猫だ。


名前など


持ったことが
ない。





けれど、
この懐かしい
感覚は
なんだろう。





にゃんころ…






眠りから覚め、
目を開けると


朝日が
ダンボールを
照らし、


俺のいる
場所だけ


少し
暖かくなっていた。
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