にゃんころ話
「にゃあ。」


大きく
ないてみる。



早朝の
この空き地は
誰も返事を
しない。



にゃんころ







ずっと
その事だけ
考えた。




懐かしい
ような…




でも

思い出せない。




何なんだろう。




俺に

名前が存在

したのか。







でも…




俺は
ここに





来たかった





…気がする。









上を見上げる。





風もない。



雲もない。







そして
鳥だけが

激しく

さえずり
続けていた。
< 11 / 35 >

この作品をシェア

pagetop