にゃんころ話
俺は
たまに
外出するように
なった。
太陽や、
風が
大好きだった。
けど、
じいちゃんの
いる家が、
一番
好きだった。
じいちゃんが、
外出できなく
なるのは、
それから
まもなくだ。
じいちゃんを
喜ばすために、
ありと
あらゆる物を
持って帰った。
すずめ。
捨てられていた
雑誌。
壊れた靴。
じいちゃんは
いつも笑って
受け取ってくれた。
一度、
川の魚を
とってきたら、
ほめてくれた。
嬉しかった。
嬉しくて、
嬉しくて、
次の日も
早朝から
魚をとりに
行った。
昨日より
大きい魚。
自慢げに
帰ると、
家が燃えていた。
わからなかった。
人がたくさん
集まって、
俺の帰路を
塞ぐ。
「にゃ。」
どいて。
人間は
俺を見ると
あっち行けを
ジェスチャーした。
「たばこ…」
その人間が
言っていた。
やっと家に
帰れた時、
じいちゃんは
いなかった。
そのときは
理解できなかった。
そして
無心に
その地を
離れて、
寂しさで
記憶を
失っていった。
今なら
わかる。
あの火事は
家の横を
通ったときに
ポイ捨てされた
タバコのせい。
足の悪い
じいちゃんは
逃げる事が
出来なかった。
ごめん。
じいちゃん
ごめん。
暗くなってきた
空から
雨が一粒
降ってきた。
たまに
外出するように
なった。
太陽や、
風が
大好きだった。
けど、
じいちゃんの
いる家が、
一番
好きだった。
じいちゃんが、
外出できなく
なるのは、
それから
まもなくだ。
じいちゃんを
喜ばすために、
ありと
あらゆる物を
持って帰った。
すずめ。
捨てられていた
雑誌。
壊れた靴。
じいちゃんは
いつも笑って
受け取ってくれた。
一度、
川の魚を
とってきたら、
ほめてくれた。
嬉しかった。
嬉しくて、
嬉しくて、
次の日も
早朝から
魚をとりに
行った。
昨日より
大きい魚。
自慢げに
帰ると、
家が燃えていた。
わからなかった。
人がたくさん
集まって、
俺の帰路を
塞ぐ。
「にゃ。」
どいて。
人間は
俺を見ると
あっち行けを
ジェスチャーした。
「たばこ…」
その人間が
言っていた。
やっと家に
帰れた時、
じいちゃんは
いなかった。
そのときは
理解できなかった。
そして
無心に
その地を
離れて、
寂しさで
記憶を
失っていった。
今なら
わかる。
あの火事は
家の横を
通ったときに
ポイ捨てされた
タバコのせい。
足の悪い
じいちゃんは
逃げる事が
出来なかった。
ごめん。
じいちゃん
ごめん。
暗くなってきた
空から
雨が一粒
降ってきた。