にゃんころ話
じいちゃん。




おれ、

ずっと

ずっと

言ってた。



にゃー
にゃー

としか


聞こえなかった
だろうけど。


けど、

ずっと
ずっと


ありがとう。

ありがとう。


って
言ってた。



俺のために
毎日ミルクを
買いに
行ってくれて

ありがとう。


俺のために
家を作ってくれて

ありがとう。


俺のために
痛む体で
海に
連れってくれて

ありがとう。


俺のために
一食抜いてまで
おもちゃを
買ってくれて

ありがとう。



毎日
毎日
言ってた。



じいちゃんの
こっそりやっていた
優しさは

実は
全部、
知ってたよ。



俺、
じいちゃんの子
だよね?


そう
言っても
いいよね?



じいちゃんの愛。

すごく
暖かかった。









俺、

本当に



幸せだった。












大好きだよ。










じいちゃん。
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