にゃんころ話
食事を終え、

無言で

俺たちは

別れる。



あいつには
家が
あるのだろうか。



あの犬
について、

俺は
何も知らない。




けれど
それでいい。




俺は
猫なんだから。






「んぎゃ!」




どこかの
家から

赤ちゃんの

泣き声が
聞こえてきた。







…どき






なぜか
心がざわつく。



急いで
その場を
離れた。





俺の上では
雲が流れ、

空は

雲に覆い
尽くされていた。
< 4 / 35 >

この作品をシェア

pagetop