家庭教師な彼氏



ついには塾にもついていけなくなって、
おじさん、おばさんはうちを大きなマンションに入れて
生活には十分過ぎるお金と家庭教師だけを任せた。

生活に困ることはない。
買いたいものは頼んだら
必ず買ってくれるから。

そして家庭教師としてここに来たのが拓也。

半年間、ここまでこれたのは
拓也が居たからかもしれない。


「やべ、もうこんな時間…」

気が付けば、時間はもう午後10時を過ぎていた。

「帰らなくちゃな」

先生が帰ったら
また1人…

そんなこと考えると
急に怖くなってきて

「…先生っ、まだ行かないで」

なんて口に出してしまった。

今まで、寂しさなんてなかったのに…
自分から人を求めたことも
無かったはずなのに…


「いや…こんな時間に、男入れちゃ家族も怒るだろ?」

「・・・」

家族なんて…



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