1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】



淡い水色のシャツに赤と黄色のギンガムチェックのベスト。ブラックのパンツに極めつけが黒髪に眼鏡!



「あははっ、優等生みてぇ。じんましんが出る! 痒い痒い!」


自分の姿に笑いが込み上げてきて、爆笑しながら腕を掻いた。鏡越しに見えたラミカの顔は笑ってなくて口を尖らせた。



「だったら好きな格好してくれば? もう知らないっ!」



…………しまった。ラミカがせっかく頑張って作ってくれたのにけなしてしまった。



怒ってリビングに戻ったラミカを追いかけると、電気を消して布団に潜り込んでいた。



「ちょっ……怒るなよ。俺にだって好みがあるんだよ」


「そうですね」


「俺の性格を知ってるなら知り合いに見られたくねぇのも分かるだろ?」


「そうですね」



何だよ?このふてくされ方は……意味が分からねぇ。



「聡ちゃん……明日その格好で学校に……来て、くれるかな?」


………………………。


「……いいとも?」




くっ………や、やられた。




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