1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】
「詳しくは話せねーけど。うちで金を借りてるくらいだ。ラミカの親父は複数の消費者金融からも借りてるはずだ。社会人になる前に財産放棄の手続きをしな。それより親父を探しだして自己破産させるべきだけどな」
「……頭悪いからよく分かんないけど、色々ありがとう」
「礼は一度でいい。着いたぞ」
聡ちゃんに言われて車から降りると田園調布並みの住宅街が目の前に広がっていた。でっかい門にオシャレな形をした家。思わず口が開いたままのあたし。
「ここ、誰んち?」
「俺の姉貴」
「すごいお金持ちなんだね!」
旦那さんが社長とか?色々と妄想していると聡ちゃんがインターホンを押して名前を告げた瞬間、門が自動で開いた。
「かっこいいー!!」
「お前、うるせーよ。行くぞ」
「はい!」
だってテンションあがっちゃう。家の中はどんな感じなんだろう?