1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】
ラミカが起きないように、出来るだけ音を立てないように鍵を開けて部屋に入った。
出掛ける時と同じ体勢で布団の右端で熟睡しているラミカ。何も悩みがないようなかわいい寝顔……。本当は泣きたいくらい辛い現状なのによ。
それでもすぐに熟睡できてしまうラミカはマジでポジティブな奴。普通は不眠症になりそうだけどな。
ドアを閉めきって、シャワーをサッと浴びて部屋着に着替えた。
我慢はできるけど……なんか緊張すんな。はぁとため息をついて俺も布団に横になった。
ラミカの横顔を見て……思い出していた。
マジで姉貴から金を借りた時、二度とラミカと会うつもりはなかった。
タイプの女だったけど、借金の取り立てをしている俺といつまでも繋がりを持ってちゃいけない女だと思ったから。
だけどラミカが必死でまた会ってほしいと懇願する姿を見ていて、初めて気持ちが揺らいだ。その時、気づいたんだ。
俺は完全にラミカに惚れてるってことに――……