1LDKヤクザ彼氏と秘密の同居生活【完】



「それと、こんな大金貰えないから返すよ」



あー……昨夜は帰らずにそのまま事務所に行く予定だったから置き手紙したけど必要なかったな。



「だけど日用品とか必要だろ? 私服も俺のじゃでかいし好きなもん買ってこいよ」


「やだ。今日は学校休みだからアパートに帰って必要なもの取ってくる」


「あの家にはもう帰んな。悲惨なことになるのは身をもって経験しただろ?」



ううっと唸るラミカ。こいつ結構強情なところあるからなぁ。



「……でもお母さんから手紙が届いてるかもしれないし」



そっちが本心か。仕方ねーな。



「俺のダチに頼んで一緒に行かせる。郵便物はここの住所に転送してもらえるように手続きしてこい」


「へ? そんなことできるの?」


「ああ」



昨日の今日で悪りいけど恒に連絡をとったら、仕事も休みだからと快く了承してくれた。



ラミカは恒に任せて、俺は仕事に行くか。




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